ドレンボルトの修理!リコイル
ども~ バイクの街のコッシーでございます。 今回は夏らしく、血の気が引くような怖い話をしましょうw 整備で切り離せない存在! 「ネジ山」のお話です。 その中でもオートバイのエンジンオイル交換! 皆さんご経験ありますよね! 今まで何回もやってきたオイル交換♪
いつものようにオイルを抜いて~ このオイルと共に走った景色を思い出しながら~
ドレンボルトを締め付けていくと~ さぁ、カチっとくるよ~
ぬる~~~っと。 えっ? どこまでも締まります。。 汗汗。 ( ゚Д゚) マジカ・・。どうすんねん。。
少し涼しくなりましたかねww ・・・。 さぁドレンボルトのメネジ修復です! 車両はNC750X!幸いオイルパンだけが簡単に外れます。
本来ねじ山修正というとこういったタップやダイスを使った修復が一般的で 軽度なものならこれで再利用可能になる事も多いです。
今回はオイルパンのメネジをさらってしまっていますので修復するねじ山がもうありません。 そこで今回は「リコイル加工」を行っていきます。
一度穴を大きく拡大してからねじ山を切って、こんなステンレスコイルをインサートしていき、最終元のネジサイズに戻ります。
M6やM8くらいの部品を止めるボルトなどは結構気軽にしてきました。
今回のようなエンジンオイルのドレンボルトのようなネジサイズが大きく、さらにシーリングワッシャで止めるような場所は直角精度が重要になります。
今回はM12のピッチが1.5です。 道具はこちらを使用
でっかいボール盤やフライス盤があれば垂直加工は比較的簡単にできるのですが、残念。
白子店には小さなフライス盤や旋盤しかございません。 という事で。無い知恵絞ってあるもので挑戦します。
超アナログな垂直加工をやりますww オイルパン側をまずは垂直にセット! ドリル側の左右は水平器で。
奥行の傾きは別の人に目測で監視してもらってます。 コッシーは目測(もくそく)のことを「メッソ」と呼びます。昔、大先輩に教えてもらいましたw 業界用語なのか、方言なのかはわかりませんが・・。 メッソは思った以上に正確です。垂直、直角はたいていの人は1度以下の傾きも見分けれます。
肝心のドリリングを終えたら、コイル用の溝加工です。 ここも2人掛かりでメッソで監視しながら加工します。
オイルパン内部にはわざと1回転出しておきました。抜け止め防止の為です。 そして場所が場所なので漏れ点検です。組付けてから漏れたら困りますよね!
漏れは大丈夫そうです。 垂直加工の精度もトルクのかかり方がかっちりしていましたので、成功です!
さらにねじ山はアルミからステンレスに代わりましたので、摩耗には純正より強いです。 あ~怖い怖い。精度が要る加工はドキドキしました。